【プレスリリース】長野市による「松代真田家400年の歴史体験コンテンツ造成事業」松代藩主のハレの日の献立を現代風にアレンジした「殿様御膳」の開発に参画
2025/02/06
北アルプスを遠く望み、自然と歴史、都市が交差する信州観光の拠点に最適なホテル「メルキュール長野松代リゾート&スパ」は、この度長野市が実施する「松代真田家400年の歴史体験コンテンツ造成事業」の主旨に賛同し、コンテンツの一つである「殿様御膳」の開発に参画しました。
長野市は松代の魅力ある文化財について、その本質的な価値を最大限に引き出し新たな魅力を付与することで活用し、さらに保存への再投資を目的に「松代真田家400年の歴史体験コンテンツ造成事業」を実施しています。メルキュール長野松代リゾート&スパはその中の重要コンテンツである「殿様御膳」について、メニュー開発および調理、配膳などを行います。「殿様御膳」は松代藩主のハレの日の献立を参考にした料理内容で、江戸時代末期に松代藩主真田幸教(ゆきのり)が建てた御殿建築の「真田邸」で提供されます。
長野市では今後、有識者やモニターの方々からの助言を参考に、旅行事業者や関係者と協議し、松代真田家ゆかりの史跡とともに「殿様御膳」を旅行商品として販売することを目指しています。メルキュール長野松代リゾート&スパは本事業遂行のため、真田邸における飲食店営業許可を取得しており、今後長野市とともに真田邸の活用につき協議を行い、ホテルオリジナル商品としての展開も予定しております。
■「殿様御膳」について
本御膳の内容は長野市からの依頼のもと、史料「嘉永七寅年 御在城中日記 六月ヨリ 御料理所」を参考に、メルキュール長野松代リゾート&スパ料理長 成田 昌彦(なるた まさひこ)が考案しました。
「御在城中日記(ございじょうちゅうにっき)」
-嘉永7年(安政元年‧1854)6月~安政2年(1855)5月-
真田家九代藩主 真田幸教が松代初入国の際、作成された献立記録。藩主の「平常の献立」や「ハレの日の献立」、「家臣への被下物」が記されており、儀式に伴う飲食の様子や藩主の好みなどが分かります。本御膳の献立は「ハレの日の献立」(お月見の宴/正月元旦/善光寺大勧進への振る舞い宴/誕生日祝)の中から抜粋し、創作しています。
- 一の膳
- 一の膳
- 三の膳/惣菓子
【一の膳】肥煮鮑/ 鯛昆布〆/笹抓土根/くり生姜/木耳/防風/ 味噌漬鮭/かつら人参粉鰹煮/かん石饅頭 /汁/鴨せん午房/椎茸/芹
【二の膳】焼玉子/長芋/かんひやう/れんこん/昆にゃく/松茸/豆腐/柚子/味噌汁/玉子引き/ 酢〆きぬた(えひ)/土佐やき(子持ち鮎)/ 雲丹和(連肉)/酢取生姜 /水仙巻/笹木瓜/岩茸/海そうめん/せん生姜
【三の膳】伊勢海老/数の子/あら子/巻するめ/酢取茗荷
【惣菓子】ようかん/紅薄皮(唐桃蜜)/落雁
■メルキュール長野松代リゾート&スパ料理長成田昌彦のコメント
メニュー開発のお話をいただいたときは、率直に「面白そうだな」と思いました。長野市の学芸員の方から資料をいただきメニュー作成に活かしましたが、資料の分量が多く、また自身に知識が足りないこともあり、文献にある献立の内容を読み込むのに大変苦労しました。今回の「殿様御膳」は、当時節目節目の宴席で提供されていたお料理から2~3品を選び、当時の本膳料理を現代の料理提供スタイルにアレンジした形で、一から三の膳で構成しています。1800年代の中頃(江戸末期)の献立を再現するというお話でしたので、できるだけ地元の食材を集め、当時でも可能と思われる調理法で作りました。その時代に思いを馳せ、お殿様になった気分で、真田邸のお庭‧建築などの空間と共にお料理を楽しんでいただけたら嬉しく思います。
- 真田邸外観
- ライトアップされた庭園
■「真田邸」について
江戸時代末期に九代藩主 真田幸教が、義母お貞の方(貞松院)のために建てた新御殿と呼ばれる建物が松代城の建物において、唯一当時のままの姿が残されています。昭和41(1966)年に真田家伝来の宝物とともに長野市に譲渡されました。全国でも少ない御殿建築の建築物で、国指定史跡となっています。
【所在地】〒381-1231 長野県長野市松代町松代1 ※ホテルより車で約6分